本国のカリフォルニアでは昼な夜な衆人に万端サービス。
青春を皿洗いとバーテンダー職に捧げた(笑)せいか、
まだ"アルチューハイマー"でないのを幸いに,
列島ゆくところ、あちこちの飲み屋を徘徊している。
全国には一体全体、どれだけの飲み屋があるのだろう。
かつてよく飲み歩いた外国からの友は、帰国するや口を揃えて
「ニッポンよいとこ、ママさん恋しや、飲み屋ホームシック」
と連発する。まさに飲兵衛天国ニッポン、僥倖の地なのだ。
「世界遺産」の富士山も結構なことだが、もっとも身近な
「日本遺産」を見逃していないか。放っていないか。
いま惹き付けられるのは、場末の零落した飲み屋である。
あばらやのような店なら申し分なし、かしげた戸口からそっと入る。
あるのは人肌と人情。お通しだのツキ出しだの、
不透明な不純物は一切ナシ。アテは善意の値で真心の美味しさ。
スッピンか、ドギツイ化粧の妙齢以上のママ。
愛想もおべっかいもなく、身の上話なんかももロハでくる。
哀愁と哀惜。シャバのコリが一気にほぐれて、
極上の人生の機微と襞が惜しみなく、与えられる。
盛り場があれば、廃れ場があってしかり。浮世の急所である。
☆ピート小林と歩く「こころの日本遺産」
◯場末の飲み屋は、浮世の急所
→http://p.tl/Odhs
(日刊スポーツ・アーカイブ)
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