雨天順延の多かった今年の地方大会の掉尾は、
静岡草薙球場も晴天下の炎暑だった。
「澤村・ベーブルースMemorial Stadium」の
愛称でも知られるように、日米野球でも
名を馳せたオールドファンには懐かしい球場だ。
静岡VS掛川西。県立高校同士の対戦は、
全校の高校野球ファンなら誰でも
血わき肉おどる、願ってもない好カードである。
ちなみに気候温暖の静岡県は、広島県と
並んで列島の中でも平準的な地域として知られ、
サッカーだけではない、ばってん、
野球だって王国の名に恥じないエリアなのだ。
熱波に誘われたのか、両校の応援合戦も
ぐんぐんヒートアップ。一塁・三塁のスタンドを
目まで汗かきかきスタコラ往来すること数回。
手持ちタオル3枚が、忽ち濡れタオルと化した。
試合は、中盤に小刻みに加点した古豪・静岡が
そのまま逃げ切る展開。3対2のスコアで、
決勝戦は6戦無敗だった掛川西を僅差で下して、
3年ぶり23度目の甲子園きっぷを手にした。