2022/04/28

造花はお好きですか?弘前公園 ③

造花といえば、反射的にパチンコ屋の店先が 

長らく私の脳内イメージの定位置だった。

昭和の時代から否応なくある風物誌である。


時代が変わったのか、私が変わったのか、

自問自答してみる。が、時代は変われども、

私は変わりようがないから愚問であって、

どうも桜の弘前の仕業とひとり睨んでいる。


花散れど、弘前にはとびきりの造花がある!

とばかり、公園の桜が散ろうが散るまいが、

とまれ現地に走る。年々歳々、そこかしこで

ヌッと出くわす造花に惹かれるのはなぜか。


それも、リアルと見紛うアーティスティック、

お洒落なシダレザクラなどでは断じてない。

いかにも造花!と一目で分かる造花がよくて、

ひねもす一日の桜撮りを終えても、夜街を

徘徊して桜に再会するヨロコビも倍増させる。


長引くコロナ禍、随一の歓楽街・鍛治町も

いささか静か過ぎて、およそ心配するのだが、

造花は心配無用。 花マルの“かくみ小路”は、

ロゴ意匠の回る映像もあって造花銀座である。


翌日の白昼、前夜の造花どころをスタコラ

歩くヨロコビもまた格別。贅沢を言えるなら、

チンドン屋が練り歩く…桜に見る夢である。





















































































































































------------------------------------------------



















*ピート小林@造花撮影中

   (Photo by 中野正貴)


2022/04/27

絵になる桜はヒトも絵にする?弘前公園 ②

弘前の花見のベストなタイミングは、

ズバリ、お濠の花筏が佳境を迎えるころ。

公園を彩る主役がソメイヨシノから

シダレザクラにリレーされ、天守のある

本丸は絵巻物のようなステージとなる。


さながら、愚図の大忙しの私に合わせた

かのような桜花のタイミングに感謝。

お城をぐるり回って、弘前ならではの

ヤエベニシダレ”とのセットで収める。


さながら絵葉書のようなカット(汗)も、

世紀の天守閣の曳屋*に免じアップする。

絵になるといえば、人物の映り込んだ

写真がまた絵になる!と巷間で囁かれる

のも弘前であって、絵になる桜たちが

ヒトまで絵にする弘前!というなら、

弘前の桜たちの深遠さはいや増すばかり。


耳をそば立てて、弘前さくらまつりの

公式キャラクター「桜ミク」(初音ミク)に

聞いてみたら—“?! ?? ! ! ??? ! ! ! 


*ひとくちメモ:

世紀の石垣大規模工事で、本丸の中央に

曳屋されてから8年になる弘前城天守閣。

内濠と下乗橋を望む元の位置に戻るのは

現在、早くて2025年度と報じられている。

(参照:画像4)
























































































































2022/04/26

7分咲きの3分散りとは?弘前公園 ①

「7分咲きの3分散りがベスト*です」

見ごろを、こう教えてくださったのは、

弘前市立観光館の案内レディだった。

あれから幾星霜、通い四半世紀を

超えてもタイミングを合わせるのは、

ひとえにノロマな私には至難の技。

いわば、弘前の桜遅刻の常習犯である。


今年も年明け早々から、呪文のごとく

“7分咲きの3分散り!”と唱えながら、

いざヒロマエ(弘前の別読み・苦笑)

辿り着くと“7分咲きの3分散り”ならぬ

真逆の“3分咲きの7分散り”の有様。

弘前とて、自然は人を待ってくれない。


ちなみに“3分咲きの7分散り”は別称、

“17分散り”と言ってナカナカ風情のある

鑑賞なのだが、誰も相手にしてくれぬ。

ならばと、外濠の“水面”(みなも)に目玉

を凝らせて、もはやすっかりメジャー

となった“花筏”(はないかだ)撮りに没頭。


*ひとくちメモ:

52品種、2600本の桜が咲き誇る弘前公園。

前半の主役"ソメイヨシノ"が花吹雪になり、

外濠から中濠、西濠の水面にたゆとう姿は

“桜の絨緞”と称され弘前特有の花筏となる。

「7分咲きの3分散り」はそんな情趣がある。

































































































































.....................................................................................................




















(↑ 表紙カバー写真と中面:弘前の花筏)


2022/04/25

津軽の桜ここにあり。芦野公園+板柳

津軽・芦野公園の桜に惹かれて久しい。

弘前の桜詣の間、何年に一度かは

訪ねており津軽の奥座敷と呼んでいる。


2022年は、元祖・夜行バスである

弘南バス・ノクターン号のラスト1席を

得て、終着が五所川原をいいことに

弘前をパスして芦野公園にリーチした。


太宰治が少年の頃によく遊んだ公園!

と言えば、容易に想像できようが、

野趣に富んだ自然公園で、鉄道ファン、

桜好きなら誰もが一度訪ねていよう。


眼福!一幅の絵のような桜!といった

見目麗しい形容詞とは一線を画する

桜の芦野公園。駅舎、ホームをはじめ、

売店の佇まい…そこに在るすべてが、

20年ほど前の姿と何ら変わらない。

それこそ津軽の風土そのものである。


弘前にUターンする途、知る人ぞ知る

桜スポット、板柳の河川敷に寄った。

相撲の高見盛を輩出した地である。

落下盛んなソメイの前に満開のシダレ、

背後には冠雪の岩木山。津軽の風土。














































































































































 










…………………..+………………........