笹子トンネルを抜けると、急勾配のカーブを描いて
列車は減速するので、車窓からの発見にうってつけである。
およそ2kmに亘って、線路際にへばりつくように続く稲田で、
仕事をしているマネキンの案山子数体が目を射った。
いったいに、見渡すかぎり一面の田んぼよりも、
作付け面積の小さな田のほうが、案山子が棲息する率が高い。
というのが私の観察だが、それだけ一粒のお米の収穫を
大切にして、鳥除けにもチカラコブが入るのだろう。
そんな思いで採集を続けていると、張り巡らせれた網の中に、
キュートなレディ案山子が佇んでいるではないか。
折よく出会った持主に尋ねると、山から頻繁に出没する猿避けに
ロープを張ったそうだが、小猿だと網をくぐって、
食物を荒らすので、効果はイマイチだと首をすくめた。
囚われし身の、檻の中のレディー案山子。
その瞳には、脱走したがっているように見えた。

★案山子の写真160体が載っています!
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