2014/05/02

五感ざわめく夜の花筏(May 2, 2014)[私的アーカイブ]


((※桜取材は銀塩カメラと旧型iPhoneしか携行せず、
Facebookへの投稿のみにつき、桜旅を終えた今、
あらためてWeblogを少しばかり綴っています。
もとより本人の覚え書きであり備忘録だが、
桜前線は来年〜も続くので、ご興味のある方は、
時間を巻き戻してお目汚しいただければ幸いです))
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花筏(はないかだ)、花の浮き橋、花影、花韻...
幾多の美しい日本語で呼ばれる水面(みなも)の桜。

日中の"もののあわれ"を誘う花筏を
ひとしきり愛でた後は、2~3日ほどの間、
夜の水面にシフトして没頭する。

弘前公園の同じ濠、同じ水面。
外的な要素は風が微風に変わるぐらいで、
他に何ひとつとして変わっていない。
が、かくも劇的に変化する様に、
我が目はたじろぎ、五感はざわめく。

桜との邂逅は"一期一会"と言われるが、
その最たるものが夜の水面の桜で、
漆黒の闇の中、恍惚のステージへと誘われる。
落下した花びらの階調は無数にあるが、
夜のそれは禍々しく深淵の極み、と言っていい。

日没から残照にかけての夜桜撮影は、
観光カメラマンでごった返すが、
人波が切れ始める21時ごろから丑三つ時までが、
水面の夜桜と向き合う貴重な時間となる。

ふと、作家・辺見庸氏の掌編小説集
『闇に学ぶ』が脳裏に浮かんだ。
帰ったら、無性に再読してみたくなった。



















































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