2014/05/10

蛍光灯の照光と白寿の木札と(May 10, 14)[私的アーカイブ]


((※桜取材は銀塩カメラと旧型iPhoneしか携行せず、
Facebookへの投稿のみにつき、桜旅を終えた今、
あらためてWeblogを少しばかり綴っています。
もとより本人の覚え書きであり備忘録だが、
桜前線は来年〜も続くので、ご興味のある方は、
時間を巻き戻してお目汚しいただければ幸いです))
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大震災以降、かつての価値観は転換しているのに、
都会の"夜桜"は煌々とライトアップされ、
それが当たり前のように受け止められている。

高度成長期時代だった1970年代の
まるで「♪ 明るいナショナル」然とした
右肩上がりのニッポンのままである。

てなことを折々に通う東北の被災地で感じて、
どこか心にカセのある桜路だったが、
忽然と、それを払拭する桜の地に出合った。

道南・森町の青葉ヶ丘公園である。
青、緑、赤。まるで信号機のような蛍光灯が、
桜の枝木に添うように貼り付いている。

小さな裸電球も間合いよくぶら下がって、
かつての日本の夜桜観賞の姿をそのまま体現。
昭和時代の照光が異彩を放っている。

目をしばつかせて歩を進めると、おや、
そこかしこの桜に木札がぶら下がっている。
見れば、恭しく「染井吉野 100 桜」とある。

「SLの汽笛開花を促せり」と詠まれた短冊が、
八重紅枝垂れの枝先に揺れている。

6080年がソメイヨシノの樹齢とされる中で、
「おめでとう!」と言わずにいられない。
手もとにあるチラシに目を遣れば、
「群生北限 染井吉野 樹齢百年」と刻印されている。
1914(大正3)年に開園という青葉ヶ丘公園。
桜たちは、ちょうど今年100歳を迎えたのだ。

東京・駒込の染井村を発祥の地とする
ソメイヨシノ。都会あたりでは見られない、
拍子木のような素朴な「木札」に
そして控え目な蛍光灯や裸電球での照光に、
森町の桜への思いの丈を感じて心躍った。
















































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