2012/08/15

Recent Shots (August 15, 2012) 西成あいりん地区 1

人は、「起きて半畳、寝て1畳」である。

甲子園などで旅枕する宿は、かねてはカプセル・サウナだったが、
最近は、大阪西成の釜ヶ崎(現・あいりん地区)にシフトしている。
今年はすでに4泊したが、連泊をせずに渡り歩いている。

「大宿」(大阪府簡易宿所生活衛生同業組合)に属するだけでも、
市内に130件ほどあり、よりどりみどりのバラエティー。
徹底的にムダを省き、宿泊機能に特化しきっている点がいい。

宿泊代や部屋の設えは、写真を見てのとおりだが、
「〜寝て1畳」どころか、畳みの目も鮮やかな3畳大もの広さで、
睡眠中にあさっての方に転がっても、余裕の間尺。
どの宿でも、思う存分に惰眠を快適に貪らせていただいた。











































うれしいことに、近隣の自販機のネダンは50円玉のワンコイン。
こうも安いと、他所の自販機に100円+を入れるのがアホらしくなる。
温泉銭湯だって近くにあるし、ひと風呂浴びてから寄る
(注意:宿の共同風呂は20~22時までのところが多い)
立ち呑み屋や赤提灯でくつろぐ時間は至福のひとときである。
ちなみに大好きなトマトは80円、焼き魚は150円も払えば
それぞれ御の字でありつける。そう、ここは食い倒れの大阪なり。























物価がこんなにも高い国で、ここまでリーズナブルな宿や店が
仰山あるのは、さすがはモノゴトに合理性を求める大阪だからこそ。
加えれば、いま何かと話題の生活保護や介護の看板文字も
この地のいたるところに貼られており、日本の現状の縮図でもある。

そういえば、ちょうど大手シンブンガミの夕刊コラムに、
この地のことが書かれていたが、シンブン記者がこの地のことを
知らなかったことに、いささか唖然とした。
釜ヶ崎といえば、東京・山谷、横浜・寿町と並んで、
名にしおう木賃宿・簡易宿泊所、通称ドヤ街の3大集積地だが、
まあ、いいご身分の、いやしくもシンブン記者である。

3.11以降、すべての価値観が問い直されている中で、
暖衣飽食を顧みずのこの国は、いったいどこまで持つのだろうか?







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