2012/08/27

甲子園よ永遠なれ (August 27, 2012) エトセトラ

甲子園は、ベスト8が出揃う準々決勝がいちばん面白い、
と長らく言われてきた。が、昨今はそうでなくなった気がする。

選手、とくに投手の健康を気遣って、連戦を避ける意味で、
準々決勝の4試合を半分ずつ、つまり2日間に亘って行うようにした
ところに原因の一つがある、と思っている。これによって、
甲子園は長らく14日間の日程だったが、15日間に延びている。

併せて、試合開始時間の変更もあえて要因に挙げたい。
準々決勝は9時開始の2試合になり、第2試合が終わるのは、
まだ太陽が真上にある、午後1時半前後である。
準決勝も同様の時間で行い、決勝に至っては10時半開始である。


























それがどうした、と言われそうだが、長らく、準々決勝は8時、
準決勝は11時。そしてファイナルの決勝は午後零時半の開始であった。
朝の涼しいうちに試合を消化したい。ナイター突入を避けたい。
などなど主催側に言い分もあろう。が、長い歴史の中で、
"時間"という軸も甲子園のたゆまざる伝統で、変更はご法度だったはず。
この時間帯が織りなす綾の中での攻防の戦術と戦法が、
観戦してきた39年もの間、ずっと身体に沁み付いている私にとって、
今では高校野球でない、何か別のスポーツを見るために、
甲子園球場に足を運んでいる。どうも、そんな気がしてならない。

2012年の今年も、準々決勝以降の試合は、忌憚なく言えば、
からきし心が動かなかった。大阪桐蔭、天理、倉敷商、明徳義塾、
東海大甲府、作新学院、桐光学園、光星学院がベスト8の顔ぶれだったが、
すべて3点差の以上のゲームで、どの試合も淡々と進んで、
手に汗にぎり、血湧き心踊るゲームが皆無だったと言っていい。

冒頭に挙げた、準々決勝以降の日程と時間の変更に、
このことが関係していない、と誰が言えよう。
幸いに三回戦までは、従来通りの時間軸で行われており、
最近は準々より三回戦の方が面白い、と思う人も少なくないと察する。























以上にも増して、球児のプレーそのものも変化している点が気になる。
時代の流れなのだろうか、強豪校に至っては、ほとんど「プロ野球予備軍」
と思わせるようなプレーが多くては、どこに心が動かされよう。
試合前の7分間練習の動き、試合中の球の回し方、走攻守のポーズ、
どれをとっても心を動かさせる何かが年々消えてきている。

倫敦オリンピックの競技場がさながら甲子園球場に移ったかのように、
メディアは絶叫し、熱闘甲子園に仕立て煽り続けたが、
グラウンドとスタンドに流れる風は、その実、どれほど熱かったか。

そういう意味合いで、大阪桐蔭に3回戦で屈したが、
臆することなく自分たちの野球を出し切った熊本・済々黌のナインに、
高校野球の原点をみたようで、唯一、救われた気がする。
加えて、彼らの珍しい得点が話題になったのも、何かの縁か。
(対・鳴門戦/野球漫画「ドカベン」の再現といわれた好走塁)
http://blog.livedoor.jp/livejupiter2/archives/5826981.html)













甲子園の魅力は、掛け値のない"せつなさ"にある。
桜と並んで世界に誇れる日本の美学が、まぎれもなく甲子園にある。

それはさておき、私は、人生のスコアボードに、
いささかでも得点しているのだろうか。


















★甲子園ジャパニーズドリーム!
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ピート小林と歩く「こころの日本遺産」
(日刊スポーツ・アーカイブ)


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