2014/07/17

もし高校野球が甲子園のためにだけあるとすれば     @越谷市民球場

もし高校野球というものが、
「甲子園」のためにだけあるとすれば、
地区大会で敗れたチームには、
名門も新顔もないどころか、勲章もない。

甘酸っぱい「青春」なる言葉だって、
とっくに遠い彼方に葬られているはずだ。
敗者たちは、この日の悔しさを胸に、
白い泥んこのユニフォームで翌年をめざす。

人間というは、眩しい夏をひたむきに
恋い焦がれる動物であるのだし、
甲子園のてっぺんというのがある限り、
高校球児たちはその渦中にいる。

いま、どれほど周囲の大人たちが、
「甲子園に出ることが人生のすべてではない」
「生涯100メートルのうちで、甲子園は
せいぜい10メートル」などと大人ぶって諭そうが、
賢い球児たちが耳を傾けるはずもない。

分別という名のオブラートに包まれてない
少年たちの、無垢で純粋な野球エネルギーの発露
であり、その爆発への緒が地方大会なのだ。

––––––––埼玉大会2回戦。
頑張った試合、チアガールからの
ねぎらいの拍手と礼に、爽風がそよいだ。

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◎写真上4点は、大宮開成高校
◎写真下3点は、飯能高校




















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