2020/04/23

鳥居と桜の日本詣、「野蒜」の名もなき神社とは

壊滅的被害の沿岸部から一部を内陸側へ移設、
2015年5月に全線開通した「仙石線」は、
東北沿岸で最も多く利用してきた路線である。

長らく利用してきた沿岸の旧ルートを走る
「代行バス」とは、180°違った光景を目にして、
“仙石線お上りさん”感覚は今だに消えない。

代行バスでの月日もそうだったように、現在も
少なからず訪ねる地は、野蒜(のびる)である。
例によって、行きつ戻りつする車窓ロケハンから
胸ぐらをギュッと掴まえられたのは、またもや、
ミニチュアのような赤い鳥居と桜のセットだ。

後ずさりはバチが当たる、御利益も逃げる。
前出の「森の学校」を後に、人っ子ひとりいない
里山を下って、藪を掻き分けて辿り着けば、
鳥居も桜木も、ま、フォトジェニックであるが、
どう撮ろうが、鳥居も桜もイデタチを代えぬ。

呼びたい社名の手がかりも無いまま突っ立って、
桜の梢に聴こうが、風音がヒューヒューする
だけで教えてくれない。やおら重い腰を上げて、
Gの名の付いた博士に思い切って尋ねてみる。
虫眼鏡でやっとこ読めるほどのちっぽけな字で
「明神神社」とある。ボンクラにありがとう!
「野蒜」という在所の氏神、産土神であった。

(*投稿日は撮影日と異なります)








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