「7分咲きの3分散りがベスト*です」
見ごろを、こう教えてくださったのは、
弘前市立観光館の案内レディだった。
あれから幾星霜、通い四半世紀を
超えてもタイミングを合わせるのは、
ひとえにノロマな私には至難の技。
いわば、弘前の桜遅刻の常習犯である。
今年も年明け早々から、呪文のごとく
“7分咲きの3分散り!”と唱えながら、
いざヒロマエ(弘前の別読み・苦笑)に
辿り着くと“7分咲きの3分散り”ならぬ
真逆の“3分咲きの7分散り”の有様。
弘前とて、自然は人を待ってくれない。
ちなみに“3分咲きの7分散り”は別称、
“17分散り”と言ってナカナカ風情のある
鑑賞なのだが、誰も相手にしてくれぬ。
ならばと、外濠の“水面”(みなも)に目玉
を凝らせて、もはやすっかりメジャー
となった“花筏”(はないかだ)撮りに没頭。
*ひとくちメモ:
52品種、2600本の桜が咲き誇る弘前公園。
前半の主役"ソメイヨシノ"が花吹雪になり、
外濠から中濠、西濠の水面にたゆとう姿は
“桜の絨緞”と称され弘前特有の花筏となる。
「7分咲きの3分散り」はそんな情趣がある。
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(↑ 表紙カバー写真と中面:弘前の花筏)
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