バス停から遙かな春霞の丘へスタコラ、
ようやく麓から道なき小径を辿っていくと
瞬時にインスタレーション?野外アート?
の直感が走った桜の丘に迷い込んでいた。
朽ちた廃舟とブランコが風に揺れている。
ナイチンゲールや村上隆の本がある。
鳥のさえずりがあちこちから聞こえてくる。
順路などあるはずもなく這うように昇り降り。
迷子の童よろしくウロウロとしていると、
出し抜けに「いわき回廊美術館」のサイン。
目を凝らすと洒脱なタッチで「SMoCA」
“Snake Museum of Contemporary Art”と
小さなルビが振られている。調べると、
世界的に有名な現代芸術家・蔡國強によって
発案・デザイン、2013年オープンという。
((さらには))
東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に
端を発した市井の巨人・篤志家が率いる
「いわき万本桜プロジェクト」の協働であり、
4,000本が植樹され、今後250年かけて
9万9,000本もの桜が山を埋め尽くすという。
“桜”の音からの連想ゲームではないが、
ガウディの「サグラダファミリア」のごとき、
悠久の時間と未来・永遠を想像させる。
「いわき」といえば戦後から長らくの間、
首都圏の「バックヤード」として機能。
農産物や水産品の産業から、言うまでなく
電力までを黙々と支えて提供してきた地。
福島県浜通りの中枢である「いわき」は
3.11大震災の一大被災地であるだけに、
回廊の丘を彩る「いわき万本桜」背景には、
耳をそば立てて聞きたいストーリーが
こぼれんばかりの山ほどあるに違いない。
*いわき回廊美術館
https://kankou-iwaki.or.jp/spot/10026
https://oniwa.garden/iwaki-snake-museum-いわき回廊美術館/
*いわき万本桜プロジェクト
https://www.mansaku99.com
★春が来た、桜に恋!「日本カメラ」4月号
http://petekobayashi.blogspot.com/2021/03/4.html
(投稿日は撮影日と異なります)
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