あれから2年、気仙沼の大川で「愛惜さくらまつり」
と称された桜並木のお別れ会が催されていた。
2年前、津波を被って瓦礫に埋もれながらも
健気にも咲いた大川堤の桜たち。
だが、塩害のため、去年に続き今年もほとんど咲かないまま、
移植可能な7本を残して、嵩上げのため伐採される。
30年にわたって、地元民に愛されてきた大川の桜並木。
そして、あの日。桜の枝に必死にしがみついて、
片方の手で溺れかかった女性の手をしっかり握り占めた人がいた、
という驚きの事実は、永遠に語り継がれることだろう。
夕暮れにキャンドルライトが灯されて、
大川堤の桜並木に鎮魂の灯が御霊のように漂う。
テレビや新聞のニュースになるのだろう、
遺影を掲げるご婦人の姿に何台ものカメラが回っていた。
投稿写真の後半2点は、2011年4月に撮影したものです。
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