2012/09/11

鎮魂の町を歩く(vol.13)-1福島県いわき市久之浜

大震災から今日で1年半。その前日、急きょ福島の浜通りを取材する。
夜行ムーンライト「えちご」で新潟に4:51着、
案山子を探訪しながら、磐越西線、磐越東線、常磐線を乗り継ぎ、
いわき市の久之浜に辿り着いたのは遅い午後だった。

福島県の沿岸、通称「浜通り」といわれるエリアは、
原発関連の報道ラッシュの陰となって、津波による被害は、
いきおい知らされておらず、これからも同様であろう。

この地への訪問は4度目となる。海岸沿いの一面、
民家の基礎部分に夏草が生い茂って、
そこかしこに浴室部分が残る光景は、今日も変わらない。






























波打ち際に供えられた献花は、18ヶ月の時を経て、
歌壇のようになっており、水やり用のポリタンクが両脇に
置かれていた。黙祷と合掌。時が巻き戻る。

「祈復興」「ここに故郷あり 稲荷神社」の白幟。
西風に煽られている鳥居の光景が、そのままに在る。





















この地に平安が訪れるのは、いつの日になるのだろう。

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