2024/04/16

秩父路の叱責と仮借。名づけて“チチブザクラ”

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秋の案山子もそうだが、関東圏の桜狩りで

外せない鉄道といえば秩父鉄道である。


“チチブ”(ヨミ)と言っても、馴染みのない

御方にはピンと来ないかもしれないが、

怪童・若秩父なる力士を輩出!と言えば、

角力好きならハハ~ン!とされる地かも。


自分ごとでいえば、ガキ時分にラジオを

友に独り遊んだトントンする紙相撲で

めっぽう強かった。埼玉出身の同郷であり、

“ワカチチブ〜”と叫んでは応援したなあ。


快晴の朝、寄居や秩父でなく、羽生ならずも

高崎線の熊谷からイソイソと乗り込む。

車窓から目を射る一本桜の誘惑を払って西へ。

景勝地・長瀞でいったん下車、葉桜を目を

しばつかせ確認、途中でウトウトした後悔で

御花畑駅から秩父駅までスタコラと歩く。


昭和レトロな秩父商店街をトボトボ歩くと、

秩父神社境内の枝垂れ桜が目に飛び込む。

立派な姿カタチの枝垂れ桜だ。後戻りの幸。

早業で仕留めて、西武秩父線に乗り込み、

車窓に目を凝らすと...正丸~吾野だろうか、

夕闇の中、姿よき一本桜が素浪人を誘う。


秩父鉄道の桜は、咲き具合の把握を怠って

時遅しも、どっこい西武鉄道が救ってくれた。

「捨てる神あれば拾う神あり」であろう。

秩父路の叱責と仮借、“秩父桜”と名づけよう。




















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(注):

タイトルでの桜の呼称は、

カタカナ表記に準拠しています。

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