別府八湯のひとつ、湯けむりに包まれた
鉄輪温泉。ノンビリと湯治でも!と人様は
言うのだが、まんず流浪人の性に合わぬ。
それでも、90年~00年代にかけての毎春、
九州一帯を桜流浪した際、ラクテンチから
城島高原の桜を撮りまくって、“地獄巡り”
をしてドブ~ン!と何湯にも浸かったのだが、
汗もかかず湯に入るのは後ろ髪を引かれる。
折からの別府ブームなのだろう。町かどは、
訪日客でさんざめき賑わいを見せている。
無口で手持ち無沙汰の輩は、箸よりちょっと
だけ重いバッグを肩にかけ、人っ子ひとり
いない安カウンターの琉球ソバで空腹を満たし、
ひとしきりバスの群れにレンズを向けていた。
町や人でなくなぜバスを?と自問自答する。
全国津々浦々の移動手段としてバスにお世話に
なってきた身、在所のバスに乗るたびに体験
する様々な出来事が、そう、鉄輪に準えるなら、
湯けむりのように浮かび上がってくるからだ。
「別府観光案内所」には、頂戴したマップで
バスルートをはじめ、ひとかたならぬお世話に。
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥!」と
ガキの頃、育ての親のひとりから叩きこまれた
のが尾を引いている…いい迷惑だったのでは、
と思うが、最後に「もはや、ベッパーですね!」
との声をいただく…甘酸っぱい思い出である。
そういえば「鉄輪」のヨミを“テツリン”と言う
方がお越しになる!と教えてくださったのも
耳よりなニュースで、貴重なカンナワ土産かも。
ありがとう!別府。そう、また来るからね。
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(↑ 画像:別府観光案内所提供)
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