更地と残る家屋が点在する運河沿いの地で、
メッシュ地の淡いブルーシートのようなものが目に飛び込む。
近づけば、原形は留めているものの、半壊した飲食店の
開口部である窓部分をすっぽりと覆うシートだった。
海岸からの風光を浴びて揺れ動いているさまは、
行き先が見えない店主の心情を表しているかのようだ。
集団移転するか、住み慣れたふるさとの地に留まるか、
それぞれの事情と思惑で揺れ動いている中、
真新しい〒ポストは、この地に残る住民たちの意思表示だろうか。
もとより現地再建者からは土地を強制収用できず、
憲法の『居住の自由権』もあって、集団移転は捗らないという。
「災害危険区域」の住民は、ひとえに「去る」か「残る」か。
自治体による区域再生の青写真も見えないまま、
野ざらしになったままの建物が、更地と秋草の間にひろがる。
*東名駅へは、仙台から仙石線で松島海岸駅下車
(快速電車で約25分、普通電車で約40分)、
駅前から列車代行バスに乗り換えて約20分。............................................................................................
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