"京"と"桜"の露出度では、角館がイの一番であろう。
桜ミシュランでいえば、五つ星と思っている。
枝垂れ桜は武家屋敷沿いと町中に点在するので、
三脚と機材バックを両肩に食い込ませて、
てんでの方角にスリ足で駆けずり回ることになる。
マラソンは苦手も、短距離走は得手だったし、
被写体が桜なら丑三つ時までもいとわず、である。
たっぷり日が暮れる頃合いから、どこからともなく
夜桜見物のカップルが現れて人波が切れない。
目前!にそれと分かる三脚カメラがシャッター中でも、
見て見ぬフリをしながらヌウと立ち塞がって、
桜バックの自撮りに勤しみ、画像を確認しながら、
キャッキャと嬌声を張り上げ、桜下を離れようとしない。
夜桜撮影は20〜30秒ほどの長時間露光となるので、
銀塩フィルムの半分近くをフイにして、
フィルムとは、別名、"フイルム!"なりと苦笑する。
ま、こうしたことはずっと目を瞑ってきたのだが、
過度のエチケット違反に業を煮やして、
"Move on please!"と何度か口をついたことか。
英語だったのはこんなケースに適な言葉であり、
かつ咄嗟に日本語より効果アリ、と思ったからだろう。
桜の取材を長いあいだ続けてきているが、
花見にまつわるマナーは向上しているどころか、
低下する一方と肌で感じている。当節、
桜による"おもてなし"は花見どころでも躍起なのに、
自分さえよければ...の風潮に歯止めも利かない。
「年々歳々 花相似たり 歳々年々 人同じからず」
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