何度か言っているが、都会という地にいると、
3.11の大震災がどこか遠い国で起きた出来事どころか、
まるで別の惑星で起こったかのように見えてくる。
加速度的にそんな思いに囚われている中、
赤坂の歓楽街エリアで、おや?と思う看板に遭遇する。
「復興から再興へ。がんばろう気仙沼!」と大書きされ、
喫煙所ヨコに貼られたボードである。
よく見ると、気仙沼の蔵元が営む飲食店の宣伝のようで、
周辺にあらがって、独り異彩を放っている。
が、誰一人、一瞬でも目を向けるのを目撃したこともなく、
むしろ、あえて身体ごと別方向に寄せているのが常だ。
これって夜の赤坂に限らず、新宿の歌舞伎町も、錦糸町も、
そして、あの仙台の国分町(東北最大の歓楽街)とて、
同じ様なのだ。そもそも、そういうものに目を向けること自体が、
まるで空気を読まない人間のように見られるニッポンがある。
振り返れば、募金だって、義援金だって、周囲の空気で
動いたのではなかったか。大勢の人によって作られた空気や、
自分を中心として仲間の利害をもとに行動するのが、
暗黙のルールのようになっているのが、ニッポンの社会なのだ。
阪神淡路大震災の後もそうだったが、
3.11に関しても、少し前から、
どうも口が重くなっている自分がいるのに気づいている。
__________________________________
*フェイスブックでも投稿しています
http://www.facebook.com/petekobayashi
0 件のコメント:
コメントを投稿