2025/07/10

“おやすみ~おはよう~”…ひょっこり草花と小樽エレジー

函館を緒にして、さ、名寄!よし、旭川!

そうだ室蘭!とばかり、限られた日数で

サイコロの出た目のように移動してきたが、

行き来のよすがは、裕次郎の小樽である。


名は体を表すというが、ま、小さな樽に

収まるようなコンパクトさが、足腰に難を

抱える躯体にはスコブル有り難く、そう、

アゴ・アシ・マクラの一身を小樽に委ねた。


それも、観光客がたなびく運河エリア”~

南樽”(南小樽)~築港”(小樽築港)から外れた、

稲穂”なる処にポツンと在る簡易宿である。

字面もヨミも飯が腹一杯!食えそうな、そう、

北の大地から国技館へスカウトされる力士*

の卵への勧誘の台詞!に習って、あたかも

犬の卒倒(ワンパターン)のような定宿である。


そうそう、四半世紀前+アルファの20世紀、

身をやつした「桜狩り」でこの地を訪ねて

アゴ・アシ・マクラをとったのも稲穂”の名

に呼ばれて!だった。以来、「寿司屋通り」

「花園」、「レンガ横丁・ろまん横丁」なる

屋台村界隈は、まあ、指をくわえるだけで、

からきし縁もなく、お呼びさえないまま〜だ。


その稲穂。宿主も代替わりし、「そのムカシ

によく~」とか言いつつ、お初のテイを装い、

お世話になる。連泊の申し出を怠ったので、

2日目は窓無し部屋”に余儀なく移動となる。

申し訳なさげな代宿主に「あ、網走番外地

の牢屋から出て来たのでまんず天国デ~ス」

と宣い宿主も破顔一笑。代わりに社会の窓は

オープンですから…と言いそうになったが、

グッと飲み込む。是、流浪旅人の心得哉!?


小樽なる町は、与太者に ことのほか優しい。

にわか稲穗ジモティになりきって、赤提灯で

鰊ばかり喰らいつつ、ソロナイトを愉しみ、

稲穗の夜半をほっつき歩く、うらぶれ男一匹。


♪小樽駅「裕次郎ホーム」から「北の旅人」

のメロディーが流れている。去り難し、小樽。


特記:

画像

⑧ 地元民ご贔屓の居酒屋=献立の黒板がいい。

⑨ 厠に飾り付けの朝顔に添えられた言葉がいい。

“ひょつこり咲いて ひょっこり消える彼岸花”

“ひょっこり出合い ひょっこり消えた消えた~”


⑩~酔眼の輩をなだめるような空き地の草花~

けなげに おはようおやすみと挨拶してくれた。


























































































*名寄岩 (25.7.4)

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*北の富士 (25.7.6)

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