サイコロを振ると、北へ行け!という。
始発待ち待ち!ノンビリ屋の市電に乗って、
無駄の塊のごとき函館の駅前スペースを
乗り越えて、かつ改札からホームが遠~い
9番線ホームへ滑り込む。特急・北斗は、
怪我を被った我が脚なんぞツユ知らずで、
発車ベルをけたたましく鳴らしている。
(中略)
札幌で“ライラック”、旭川で“サロベツ”に
乗り変える。折しも特急、目指す「名寄」は
あっという間だ。比布、塩狩、士別、美深、
音威子府、幌延、豊富、抜海駅跡!そして、
終着・稚内へ!かつての桜追っかけ旅路を
なぞる衝動に駆られる。が、あの水原 弘の
♪恋の花びらの如く、それは叶わぬ遠い夢。
あっイカン、郷愁に溺れ「名寄」を乗り越す
寸前だった。真夏の如き陽射しに大汗かきの
輩はフーフー。名寄のお上りさん、資料に
目を遣れば「名寄」は北国の典型的盆地の町。
「1年の気温差が、ななんと78度Cを超える
寒暖差日本一の町!だそうな。手強いぞ名寄。
ともあれ、ご当地・名寄が輩出した昭和の
名力士・元大関「名寄岩」の記念館へと急ぐ。
メンコ、ビー玉、ベーゴマ、野球と並んで、
相撲が日常の遊びだったガキ時分の少年時代、
いの一番!の贔屓力士は「名寄岩」。工場の
寮の隅っこにある小部屋(自宅)で、中ブルの
ラジオに齧り付いて耳を澄ました記憶が蘇る。
不世出の大横綱・双葉山の太刀持ちを務めて
“怒り金時”と揶揄もされた数々の逸話やら、
映画「名寄岩 涙の敢闘賞」...。が、ガキ時分
には知る由もなく、ン十年後に北国博物館*を
訪ねて知り得たことで、名寄の町に大感謝。
ほどなく初日を迎える大相撲名古屋場所では、
取組を横目で見ながら、抱えるように持ち
帰った「名寄岩」本を読み耽よう。もちろん、
突拍子なく名付けて「名寄岩場所!」とする。
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