2014/04/15

悠久の二千年とは「山高神代桜」

「世界一の鯉のぼり」が泳ぐ桜を見たら、
じわじわと「日本一の桜」を見たくなってきた。
ランキングの数字には凡そ無頓着で、
長いあいだ背を向けてきたというのに、
まったくもって意思薄弱な輩である。

神話の日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が
植えたという、推定樹齢1,800年とも2,000年とも
いわれる神々しいまでの「山高神代桜」。

初めて訪ねた1991年、樹齢1,800年とも2,000年とも、
と看板にあったので、樹齢1,823年〜2,023年でないと
辻褄が合わない!と思わなくもないが、
そうした邪念を挟むこと自体が卑しくなる
まごうかたなき悠久さが「神代桜」にはある。

万物の長といわれるヒトの齢なんてナンボのもの?
と悠揚迫らぬ身で、無言のうちに示してくれる。

山高への道すがら、ノボリを見上げて、歩いて、
ノボリを見上げて、歩いて...を十ぺんほど繰り返して、
日本最高齢のエドヒガン桜に辿り着くのだが、
この地にあるすべてが悠久に見えてくる不思議。

思えば、この桜に出会ったことが、
私の桜狂いの緒になったような気がする。
土地の長老から桜の余話でも伺いたかったのだが、
寄せていただく赤提灯の店が見つからない。
かつての武川村は、村落の面影はほとんどなく、
ツルツル・ピカピカの市に変貌している。

神代桜はどう思っているのだろう。

◎公共交通機関:
JR中央本線・日野春駅から徒歩で約60分
または韮崎駅から路線バス「下教来石線」で
約30分、牧の原下車。徒歩約30分

★桜旅のお供に
『にっぽんお宝桜撮影行』(枻文庫)
http://p.tl/1ib5
































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