2013/09/20

屋根の下のひと雫の幸 (Sept.20, 2013)


引っ越し先は、いつもながらダンボールの富士山。
登れるかな?もとい崩せるのかな、とタメ息。

エアコンロなし(つまり冷暖房機なし、ガスコンロなし)。
それにレイコちゃんも、センコちゃんもいなくて寂しいが、
幸いに屋根が付いているし、お天道さまも仰げる。
流浪の民たる下僕には贅沢な、もったいない部屋である。

あまつさえ、被災地の仮設住まいの方々を差し置いて、
身分不相応のゼイタク、と思わずにいられようか。

ふと気がつくと、15年ほど働いてくれたアナログの、
ブラウン管14型テレビデオが、チューナーの不具合で砂嵐。
100均店で求めたポケットラジオとシンブンガミが
しばしの日々を妙なるものにしてくれるに違いない。

そもそもUR公団の"ワケアリ物件"*につき、
前回に続いて再び期間限定(最大1年)になるネグラ。

引っ越し当夜、走り去るトラックの後姿を見送って...
こぼれた泪を、弛緩した心身への糧とせねば。
ひと雫の風をくれる扇風機が、そう言っているようだ。

人は、それぞれ事情を抱えて引っ越すのだから、
万人にいい引っ越しが出来れば..と願いつゝ

*住人が部屋の中で死亡して物件を
UR公団では「特別募集住宅」の名で扱っている。
賃料が1年半額、住宅弱者のセーフティネット
というべきもので応募が殺到している。
(8月27日付投稿にて詳報)

★Web「R25」での特集→http://p.tl/DiG1














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