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北海道といえば梅雨がないのが定説だが、
近年は内地の梅雨を先取りしたような
ジメジメ空が続いて旅の足も梅雨モード。
小樽の木賃宿を早朝に発って函館本線を
北上、車窓からボーッと海と上空を眺める。
ふと桜でゾッコン惚れた増毛、留萌!に
誘われて「道内時刻表」を開くや、地図上の
線路が途中でプッツンしている。ええっ?
印刷ミスでは!と?ジョーダン顔で車掌に
質すと“段階的廃止の最中デス”!と宣う。
これは一例、取り沙汰されているJR北海道
の廃線も、すでにここまで来ているのだ。
大ファンである大相撲元横綱・北の富士
(近況を知りたし!)、野球の小さな大打者・
若松の所縁の地。そんな留萌界隈、また
恵比島(ドラマ「すずらん」では“明日萌”)
辺りをほっつき歩いた日々も今や昔である。
旅路ではノンシャランが肝心。砂川、滝川、
深川……お江戸の下町みたいな駅が続き、
まるで♪“川の流れのように~”の美空ひばり
の故郷かと早とちりしそうになったり...
江東あたりを漂流する錯覚に陥り、二つ目
の“川”の駅・滝川でアテもなく下車する。
富良野~美瑛という桜狩でかつて熱中した
ゴールデンエリア車窓回遊。いみじくも時を
超えて漂流路のオマケのようなご褒美かも。
有り難くも、美瑛で地の薫りを深呼吸できた
寸時のハイヌーン。旅のハイライトである。
旭川駅での乗り換え時間もゴ・ゴージャス!
大好物のニシンをわしづかみで手にするや
函館本線に飛び乗る。かつて“駅寝”の常習駅
だった旧駅舎とは月とスッポンの差!で、
まるで北欧辺りに紛れ込んだような雰囲気?
ご当地の木材の薫りがロハのお土産になり、
江戸の終電タイムにも何とか間に合いそう♪
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2014年に江差線のラストランに立ち合って、
この旅路では留萌線の廃線途上に遭遇して、
次はどこの路線になるのかと思うと心痛む。
◎夏の高校野球・北北海道大会の観戦が、
お預けになって、まあ、来季の愉しみに。
VIVA 空知・上川!VIVA・HOKKAIDO!
⇧スグレもの!北海道と本州の大きさ比較マップ!
車内誌「The JR Hokkaido」より
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「北海道さくら旅」(北海道新聞社)
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