雪のないスキー場に行く人がいないように、
花のない桜並木なぞに行く人はいない。
そーゆー変わりモンでへんちくりんな輩が
季節外の「世の森」に通って5年になる。
春の「桜まつり」には、大賑わいをみせる
名だたる桜スポットでも、残る300数十日は
“ゴーストタウン”さながら人の気配はゼロ。
あの忌まわしい災禍さえなかったら、である。
早春賦。無人の桜並木の下、トボトボと歩を
進めると、それなりにあった家並みなどが
いつしか無くなっている。桜木に目を転じて
みると、おや、今までの様子とは心なしか
違っており、どこか生気を失っているようだ。
いったいにソメイヨシノの樹齢は70~80年ほど
とされている。それも管理する人がいてこそ
であり、放置されたり人に見られないとなると
桜の樹勢が落ちていきおい短命になるという。
町内はもとより浜通りエリアの明日への希望
の桜並木。来たる春も…自然の摂理である
桜と「世の森」に思いを馳せずにいられない。
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