田んぼの案山子らを採集して21年目、
世に言うササニシキ・コシヒカリから
青天の霹靂まで出合ってきた(はず)。
が、やんぬるかな、麦飯と握り飯が
大のご馳走だったクチには、麦と米の
違いぐらいしか、とんと分からない。
そんな負い目を引きずってきたが、
黒い稲穂に遭遇、白濁した目ン玉も
驚いて案山子の前で立ち尽くした。
天の声でグーグル・センセにレンズを
向けると、何と「古代米」と宣う。
調子に乗って、さらに尋ねてみると、
ここ武藏国はいわゆる産地らしい。
案山子たちは神代の昔から知っている
のだ。念願の“へのへのもへじ”には
出会えずとも、思い思いのトラッドな
イデタチの数体が、古代米の田で
秋の陽をたっぷり浴びて輝いていた。
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『カカシバイブル』(東京書籍・2009年)
全国の案山子、161体が載っています
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「ピート小林と歩くこころの日本遺産 案山子」
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