2018/12/29

—「帰りたい」「帰れない」「帰る・帰らない」—浪江

...と題され上演された「浪江まち物語コンサート」。
あれから1年、気がかりだった福島・浜通りの浪江町に、
ようやく今年、春・夏・秋・冬の季節ごとに訪ねる。

5指にも満たない、かつわずかな滞留という往来だが、
人口21,000人のうち、およそ2%余ほどの住民しか
戻らない浪江町は、今もって、置き去りにされたまま。

写真は、大晦日でも、正月でも、お盆でもない。

スーパーマーケットや、病院さえも、ない。
駅から3〜4kmてんでに歩こうが、歩行者ひとりとて
会わない。人間といえば常磐線・浪江駅の掛員と
唯一「仮設のマルシェ」で働く少数のかた、
まれにスッと走るパトカーの警察官だけである。

どこであろうと、赤の他人と口をきくタチの私は、
浪江で見かけて口を開いたヒトは、遠路ロンドンから
流離って海を見に来た、という若者カップルだった。
(画像⑦)

折しも、新聞全国紙(朝日3面)にて震災直後から続く
633回ものロングラン連載『てんでんこ』で
浪江を扱った「遺言」と題された12回シリーズが
本日12/29で”了”。浪江・前町長の密着取材は、
浪江の悲哀を「羨望と失望」の見出しで締めている。

来し方、浪江の行く末を案ぜずに年は明けない。











































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