2012/11/09

鎮魂の町を歩く(vol.15-2)宮城県東松島市東名2

「災害危険区域」に指定されている、東松島市の東名地区。

更地と残る家屋が点在する運河沿いの地で、
メッシュ地の淡いブルーシートのようなものが目に飛び込む。
近づけば、原形は留めているものの、半壊した飲食店の
開口部である窓部分をすっぽりと覆うシートだった。

海岸からの風光を浴びて揺れ動いているさまは、
行き先が見えない店主の心情を表しているかのようだ。





















集団移転するか、住み慣れたふるさとの地に留まるか、
それぞれの事情と思惑で揺れ動いている中、
真新しい〒ポストは、この地に残る住民たちの意思表示だろうか。

もとより現地再建者からは土地を強制収用できず、
憲法の『居住の自由権』もあって、集団移転は捗らないという。

「災害危険区域」の住民は、ひとえに「去る」か「残る」か。
自治体による区域再生の青写真も見えないまま、
野ざらしになったままの建物が、更地と秋草の間にひろがる。











































*東名駅へは、仙台から仙石線で松島海岸駅下車
(快速電車で約25分、普通電車で約40分)、
駅前から列車代行バスに乗り換えて約20分。
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2012/11/08

鎮魂の町を歩く(vol.15-2)宮城県東松島市東名

いつものように、仙石線・代行バスの東名(とうな)駅で降車。

県道に設けられた小高い橋桁の上から見下ろすと、
瓦礫などがすっかり片付けられた地に、
現地を視察するバスだろうか、何台かが停まっている。

カーブ状を描いていた線路は跡形もなく剥がされて、
残っているプラットホームだけが
わずかに、ここが駅だったことを示している。

春から初夏にかけて、潤いを与えたシバザクラも
すっかり落ちて、ものうげな光が辺りを包み込んでいる。




初めて足を踏み入れた昨春、駅ホームも線路も、
すべてが目を覆う一面の惨状の中で、
2本の桜木が精一杯、花を咲かせていた光景が、
いまも瞼にこびり付いて離れない。










































代行バス停に置かれた椅子やベンチが
訪れるたびに、上等なものになっていくのは、
代行バス輸送が長期化する印だろう。




























*東名駅へは、仙台から仙石線で松島海岸駅下車
(快速電車で約25分、普通電車で約40分)、
駅前から列車代行バスに乗り換えて約20分。
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2012/11/07

鎮魂の町を歩く(vol.15-1) 水戸芸術館「3.11とアーティスト|進行形の記録」Artists and the Disaster|Documentation in Progress

「3.11とアーティスト|進行形の記録」
と題された企画展が、水戸芸術館で開催されている。

「アートを生み出す人々も、アーティストである前に、
実生活を営む普通の人間である」という視点から、
3.11の後、被災地へ向かった30作家の活動を時系列で
淡々と展示したもので、たっぷり時間をかけて見て回った。














現実に起こったことを、ともすれば忘却しがちな私たち。
アーティストがどういう視点で状況に向き合ったか、
それは「表現」なのか、「記録」なのか、「支援活動」なのか、
はたまた「作品」なのか、、、あの時に私たちが抱いた
戸惑いやためらいを、さながら鏡のように映している。

東日本大震災から1年8ヶ月、いまだに進行形のこの時期に、
アーティストの活動を辿ることは、少なからぬ意義がある。

参加作家

荒井良二、遠藤一郎、開発好明、加藤翼、北澤潤、小森はるか+瀬尾なつみ、眞田岳彦、高山明

(Port B)、タノタイガ、Chim↑Pom、椿昇、照屋勇賢、トーチカ、中島佑太×ビルド・フルーガス、

ニシコ、畠山直哉、日比野克彦、藤井光、宮下マキ、村上タカシ(MMIX Lab)、ヤノベケンジ、

山川冬樹、wah document 


水戸、あなたが思うより近い、かもしれない。

◉水戸芸術館 現代美術ギャラリー
TEL. 029-227-8111
10月13日(土)~ 12月9日(日)月曜休館
9時30分~18時(入場は17時30分まで)
一般800円、65歳以上は無料
http://arttowermito.or.jp/gallery/gallery02.htmlid=331
http://arttowermito.or.jp/dir_download/pressrelease/3.11PR_20120904__________________pdf.pdf

























設計:磯崎新アトリエ

*公共交通機関
上野駅より常磐線で水戸駅下車 (特急スーパーひたち・
フレッシュひたちで約65分~85分。普通列車で約120分)
水戸駅北口バスターミナル4~7番乗り場から約5分、
泉町1丁目下車、徒歩約2分、100mのタワーが目印です。
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2012/11/06

日本シリーズ・誤審疑惑2 (11/6朝日新聞「EYE」)

スポーツといえど、「臭いモノゴトにはフタをする」日本社会に 辟易していた矢先、目に留まったコラム記事である。 舌鋒鋭い西村欣也氏の筆にしては柔らかな論調だが、 原稿に出来るギリギリのところ?で、コトの本質を突いて、 前向きに未来につなげているように見える。 が、このブログと平行して投稿しているフェイスブックの
原投稿(11/2)の補足コメントで引いた桑田真澄氏の、
(立場上)やや奥歯にモノが挟まったな後半の言及に代わって、 徹頭徹尾、検証してほしかった気持ちが残っている。 「信賞必罰」なる言葉がせっかくこの国にあって、 善悪の白黒をつけてきた風潮は、どこへ行くのだろうか。





















ふと、1978年10月22日日本シリーズ第7戦(後楽園球場)、
ヤクルト大杉選手の左翼ポール際へのファウル打球が 本塁打と判定されたシーンが、いま走馬灯のように蘇るのだ。 阪急上田監督の1時間19分もの抗議も実らず、シリーズ後、 ほどなく辞任した古参・上田監督と、今回の新人・栗山監督。 抗議の施しかたの違いは、時代の変遷なのだろうか。 あの日、ボールから数メートルの外野席にいた私は、 1時間19分の中断の間、声を涸らして"ファウル" と叫んでいた。 今回の誤審は、34年前同様「語り草」となるのだろうか。 それとも、情報過多の中で霧散していくのだろか。 直感的には、どうも後者のような気がしてならない。
そんな予感が当たらないことを願っている自分が、ここにいる。

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2012/11/04

アーサー・ホーランド「LIVE TALK SHOW」11/6(火)19時〜@中野・弁天

マシンガントークで鳴る"カリスマ不良牧師"
アーサー・ホーランドの恒例の「ライブトークショー」が、
6日(火)夜、東京・中野の「Live Cafe 弁天」で催される。

沖縄から宗谷岬までの「日本列島縦断十字架行進」を
先ごろ成し終えた、"魂の"ロックンローラー"。

ゲストに女優・エッセイストの冨士真奈美さんをお迎えして、
秋の夜、どんな熱いトークが繰り広げられるか!


アーサーの語録 (ブログより)
 生きること、そのこと自体が、芸術なのだ 

★11/6(火)18:30open 19:00start @弁天
Charge/ Advance ¥2,000 Door ¥2,500(1drink込)
Guest 冨士真奈美(女優、エッセイスト、俳人、タレント)
Commentator 嶋田親一(ディレクター、プロデューサー)



















▼アーサー・ホーランド公式サイト 
http://arthur-hollands.com/

▼不良牧師アーサー・ホーランドのブログ
 

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2012/11/02

日本シリーズ第5戦 誤審疑惑

「騙す方も騙す方。騙される方も騙される方」

札幌ドームで行われた日本シリーズ第5戦、
日本ハム・多田野投手が巨人・加藤に投じた投球が
「危険球」と判定されて退場処分となった。

誤審に間違いない。ラジオ・ニッポン放送を
聴きながらテレビ中継を見ていたのだが、我が目を疑った。
球審の言うヘルメットに当たったのでなく、
バットに当たったのは明白で、おまけにバントに
いっているのでファウルは自明の理である。
現に、柳田球審は初動でファウルと言って両手を広げたのだ。

当人は「ボールデッドで両手を広げた」と弁明するが、
唇から出た言葉はファウルで、それを示す動作でなかったか。
何が、球審を誰が見ても分かる"誤審"に陥らせたか?
テレビが捉えたのは、巧妙に倒れながら頭を抱える加藤のポーズに
符丁したかの原監督の抗議に、球審がケロッと判定を覆したこと。
その3点が目に映って、人間の心の中を映像は映せない。

もちろん、栗山監督の猛抗議は実るすべもなく、
この時点で試合への興味は一気に後退、あとは見る気もせず。

スポーツ紙、一般紙、ネット、それぞれ複数のメディアを
可能な限り横断的にチエック。いつもは節穴のような
「酔眼レンズ」の目も、今回ばかりは間違ってない(笑)。

























ユー・チユーブ
http://www.youtube.com/watch?v=Gj3J5YQNJAc

当事者の加藤は「前にも頭に当たったことがある。
何が起こったのかな、という感じだった」とシラを切って、
意味不明な相関性もない言葉をつぶやく。
他方、多田野は「騙す方も騙す方。騙される方も騙される方」
と言葉少なに球場を後にしたという。

両者の"正と誤"は瞭然であるが、それ以上に、コトの本質を
言い残した多田野選手の言動に唯一救われた思いがする。

時代は変わったのに、何ひとつ変わっていない、日本野球。
付け加えれば、今回の局面は、たかが野球といえど、
日本の一番のイヤらしさが凝縮されていると痛感する。

当事者本人、審判、両監督、、、これが、例えば、
監督が元日本ハムの監督だったヒルマンだったら、
あるいは千葉ロッテの監督だったバレンタインだったら、、、

そして、打席の選手がボウカーやエドガーだったら、、、
こういう様になっていないことは容易に想像できる。
転倒しての演技とコメントには、下手な芝居そのものに見える。

多田野投手が発した「騙す方も騙す方。騙される方も騙される方」
なる言葉は、本人が大リーグでプレーしただけに、
日本野球へのシニカルな揶揄と皮肉にも聞こえきて、
一昼夜経った今でも、なぜかずっと心に引っ掛かっている。

野球を超えた、普遍的で本質的な寸鉄でもあるだ。

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そんな一夜の鬱積した目を大リーグに転じれば、
サンフランシスコの、2年振り7度目のワールド・シリーズ優勝で閉幕。
パレードは100万人のファンが沿道を埋めた、と報じている。

ボウチー監督のもとでナインが自己犠牲精神で結束した
アメリカンベースボールの姿が、たまらなく恋しい。
遥か彼方に霞む、第二の故郷であるサンフランシスコが
急に懐かしくなって、飛んで帰りたくなった。
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2012/11/01

鎮魂の町を歩く(vol.14-5)宮城県塩釜市

日本有数の漁港で知られる港町、塩釜(塩竈)。
仙石線の本塩釜駅のコンコースには、目にも鮮やかな
パッチワーク模様の大漁旗が展示されている。
「おいしおがま」なるキーワードを旗振りにして、
もともと町の振興を図ってきた、塩釜ならではの演出である。

「フッコー、フッコー」とカラスに模した鳥が啼いていたり、
希望、鎮魂の天使、悲しみを胸に新たな旅立ち、未来、
The Sun Continues to Shine...など全国から届けられた声が
寄せ書きふうに、タペストリーを彩っている。






















仙台の外港として、古くから栄えてきた塩釜港。
駅からほどない距離の港を歩くと、
打ち上げられた船が、もの哀しい光景を今もなしている。






















大漁旗に寄せられたメッセージが、
ここ塩釜の地にどうか実現しますように。

*本塩釜駅へは、仙台から仙石線・快速電車 (毎時1本程度運転)で約16分、普通電車で約28分
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