2023/02/16

列島 小景 ⑥ オールド&ニュー「前橋」 

群馬県の前橋へかねがね行きたかった。

同じ北関東の高崎、宇都宮、水戸と違って、

前橋はさしたる行く機会もないままに、

長らくの間、いわばスボラをこいでいた。


めざす「呑竜横丁」への直行には陽が

高すぎる。ならばと、当地の文化コース、

「前橋文学館」「アーツ前橋」の梯子

をしよう。トボトボと運河沿いを歩くと

萩原朔太郎の生家前に、お、懐かしい

サミュエル・ウルマンによる不朽の名詩・

Youth / 青春」が風雅に刻まれている。


“Youth is not a time of life; it is a state 

of mind”/青春とは人生のある期間を

言うのでなく、心の持ちかたを言うのだ」

—自身にとって何と30余年振りの邂逅!

弛緩しかけた精神への寸言、背筋が伸びる。

(インターネットが出現する前の1980年代、

書物の中でこの詩に出逢いすぐさま没入。

仕事上にも生かすなど、誰もが未来を志向

した忘れ得ない時が走馬灯のように蘇る)


列島にウエーブのごとく広がった企画展

「萩原朔太郎大全」のホームグラウンドと

いうべき前橋の地。本丸の「文学館」から

時代の鼓動を感じる「アーツ前橋」の

企画展「潜在景色 Latent Scenery」への

ホッピング。プチ贅沢な心のビタミン剤。


続く河畔沿いはイルミネーションが映える

瀟洒なエリアでNew前橋のランドマーク

の気配。が、街の中心部とされる商店街は、

見事なまで空洞化した「シャッター通り」

の様相。その突き当たりに目当てだった

昭和の寂寥感たっぷりのOld「吞竜横丁」

が忽然と現れる。私事情で一杯はオアズケ。

ハロー前橋......そしてまた会える日まで



























































































































































































@アーツ前橋にて

3月5日(日)まで開催中


○萩原朔太郎と写真

https://www.artsmaebashi.jp/?p=17947


潜在景色/Latent Scenery

https://www.artsmaebashi.jp/?p=17949

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