群馬県の前橋へかねがね行きたかった。
同じ北関東の高崎、宇都宮、水戸と違って、
前橋はさしたる行く機会もないままに、
長らくの間、いわばスボラをこいでいた。
めざす「呑竜横丁」への直行には陽が
高すぎる。ならばと、当地の文化コース、
「前橋文学館」「アーツ前橋」の梯子
をしよう。トボトボと運河沿いを歩くと
萩原朔太郎の生家前に、お、懐かしい
サミュエル・ウルマンによる不朽の名詩・
「Youth / 青春」が風雅に刻まれている。
“Youth is not a time of life; it is a state
of mind”/“青春とは人生のある期間を
言うのでなく、心の持ちかたを言うのだ」
—自身にとって何と30余年振りの邂逅!
弛緩しかけた精神への寸言、背筋が伸びる。
(インターネットが出現する前の1980年代、
書物の中でこの詩に出逢いすぐさま没入。
仕事上にも生かすなど、誰もが未来を志向
した忘れ得ない時が走馬灯のように蘇る)
列島にウエーブのごとく広がった企画展
「萩原朔太郎大全」のホームグラウンドと
いうべき前橋の地。本丸の「文学館」から
時代の鼓動を感じる「アーツ前橋」の
企画展「潜在景色 Latent Scenery」への
ホッピング。プチ贅沢な心のビタミン剤。
続く河畔沿いはイルミネーションが映える
瀟洒なエリアでNew前橋のランドマーク
の気配。が、街の中心部とされる商店街は、
見事なまで空洞化した「シャッター通り」
の様相。その突き当たりに目当てだった
昭和の寂寥感たっぷりのOld「吞竜横丁」
が忽然と現れる。私事情で一杯はオアズケ。
ハロー前橋......そしてまた会える日まで。
@アーツ前橋にて
3月5日(日)まで開催中
○萩原朔太郎と写真
https://www.artsmaebashi.jp/?p=17947
〇潜在景色/Latent Scenery
https://www.artsmaebashi.jp/?p=17949
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