2021/11/12

⑩捨て案山子を探して秩父路へ

打ち捨てられた案山子に魅了されて久しい。

最後に発見したのは岐阜の瑞浪エリア、

かれこれ10年は経つ。案山子そのものが

めっきり減って、もはや“棄景”といえる

捨て案山子には遭えないのだろうか!?


この日、桜でもお世話になった秩父路に

照準を定める。奥深い山里。車窓から、

一瞬、棒切れと塊のようなモノが眼下に。

終着駅から踵を返し白久駅に降り立つや、

持ち時間15分。“捨て案山子 捨て......”

と唱えながら急坂を転げるように下るや、

ヌッと現れたのは生きた案山子だった。


まさに昼行灯である。我が“そこひ”眼を

恨んだらバチが当たる。鷹カイト案山子に

あざ笑われながら、よこしまな邪念を

知らずにナマの案山子が迎えてくれた幸に

襟を糺して感謝のシャッターを切った。


案山子みたいな当直の駅係員さんに挨拶、

寂寥感ただよう駅名標が、また来てね!

と無言のエールを送っているようだった。






































































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『カカシバイブル』(東京書籍・2009年) 

全国の案山子、161体が載っています


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「ピート小林と歩くこころの日本遺産 案山子」

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