2019/05/03

さようなら、見納めの「一本桜」@岩手県雫石

「古城と櫻の弘前へ」と謳われた観櫻会ポスターに
後ろ髪を引かれながらも、津軽を後に岩手県雫石町へ。
20年振りの「一本桜」である。冠ネームはつけない。

大渋滞の中、窓も開けられぬ蒸し風呂状態・苦行同然の
超満員のバスに揺られること60分、終点「まきば園」から
行き来1時間強の道のりにシャトルバスも方向看板も無い。
道を尋ねれば、発する自らの言葉を敬語付きで宣う案内嬢。
日本最大農場を標榜、人気にあやかり過剰な入園料を徴収、
世の食卓にも同名で君臨する「○○○農場」の姿である。

道すがらのアジアン訪日客とブツクサ言い合いながら、
やっと見つけた“木で鼻をくくったような捨て看板”。
「一本桜」の英文表記は“Solitary Cherry Tree”ときた。
が、雫石町が現場に用意する誇らしげは設置看板は、
“Lonesome Cherry Blossoms”とある。これがニッポン。

とまれ、桜行脚は「三脚と健脚!」とは自らの弁だったが、
20kg超の機材と三脚は倍々の重さで両肩に食い込み、
健脚も怪しくなって、やっとの想いで対面する「一本桜」。

「Time and tide waits for no man」…の伝を翻えして、
秀峰の下、すっくと立って待ち人を迎える変わらぬ勇姿は、
どれほど流浪の荒凡夫・ルンペンを慰めてくれたことか。
この地へは金輪際、行かぬ。Thx and Bye!「一本桜」。





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