2015/03/16

時刻表の衣替えと遠景北陸路

コートなどの冬衣料はまだ手放せないが、
旅の伴侶である時刻表は、いち早く替えた。

夏の甲子園、秋の案山子、そして被災地行で
すっかりお世話になった昨夏の8月号から、
ダイヤ改正を反映した今号の3月号へ、である。

カバー表紙は華やかな14日の開業で
耳目を集めた疾走する北陸新幹線だが、
その蔭で、例によってひっそりと
第三セクターへと化していった在来線を想う。

能生、青海、親不知、市振、泊、入善...
などの地を走るのはもはや北陸本線でなく、
しなの鉄道、えちごトキメキ鉄道、
あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道。

振り返れば、東北新幹線が延伸した時の、
IGRいわて銀河鉄道、青い森鉄道。
九州新幹線の時の肥薩おれんじ鉄道と
まったく同様のケースで、今回も、
いわゆる地方消滅の兆候が重なってくる。

黒部、富山、金沢らへおイソガ氏さんには
まことにもって慶事の至りだが、
「北陸路よ、おまえもか」と言いたいほど、
18きっぷ愛用者に彼の地は遠景となっていく。

ちなみにJR各社は「時刻表は毎月変わります」
と販売に躍起なのだが、私は春と、
臨時列車が走る夏ぐらいしか買い替えない。

小市民として、せめてもの抵抗である。


















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