無人の駅前大通り、ひしゃげた家屋と
ブルーシート、荒廃した公衆トイレ......
浪江駅から半径500メートル周辺だけでも、
メディアがなかなか伝えようとしない
目を覆いたくなるような痕跡の光景が続く。
2011年3月11日から、たかが11年である。
ふと、そこかしこから春の気配がする。
住人の気配すら無い家屋の先、藪の中で
白色と桃色の花たちが春を告げている。
あの日、すべて奪われて忘却された地で
還る主人を待ち焦がれているかの姿。
浪江に、ほんとうの春が来る日はいつ?
□上野—浪江(常磐線利用)
(普通)約5時間30分
(特急)約3時間15分
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