2016/09/07

熊本・阿蘇の城下町を歩く「益城」⑩

私は、歩くことしか能がない。
どこにいようと、同じだ。

熊本では何かの祈りをこめて、
歩くことだけが微かな希望である。

熊本・下通、場末の立ち呑み屋で、
小耳に挟んだ情報をアテに、
乗合バス+ひたすら歩いて益城入りする。

灼熱の夕暮。頭から 貌へ 首へと、
滝のような汗だけが滴り落ちる。

カメラレンズならぬメガネのレンズが
悲鳴を上げるが、拭うものがない。

益城町寺迫、木山、馬水、惣領...
バス停はあっても、道ゆく人はいない。

「熊本地震」はテレビの中のものでない。
もちろんネット空間にあるものでない。































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