2023/01/21

①南三陸メモリアル&建築家の幟・バス停

この11年半、季節を問わず訪ねている

南三陸。いつもながら日帰り強行軍にて、

気仙沼からBRTを利用しての現地着は

ほどなく夕闇に包まれはじめる時間帯。


竣工した「南三陸311メモリアル」は

大震災の伝承ラーニング施設であり、

南三陸の新しい町づくりの集大成という。


有料ゾーンの閲覧は時間的に叶わず、

美術家クリスチャン・ボルタンスキーの

“MEMORIAL”作品は次の機会にする。

「中橋」と旧防災対策庁舎を眼下にして、

モアイ像の「南三陸さんさん商店街」に

戻ると、見慣れぬ幟がはためいている。


◎「隈研吾先生 すてきな建物ありがとう」

◎「祝 落成 隈研吾先生ありがとう」と

幟に大書きされていて、一瞬、ナニコレ?

と目を疑う。何と隈氏による施設の設計

への町民の感謝と歓びの顕わな表出なのだ。


公共的な性格で注目される建築物だけに、

微笑ましさを超えて“建築家のネーム”が

表出する唐突性と有り得ない乖離性に

失笑と落胆を禁じ得ず。にしても現象は、

建築家ご本人に届いているのだろうか。


◎寒風すさぶ暗闇の「野ざらしバス停」に

辿り着くと、凍えるごとく地にへたり込み、

煙草で暖をとるご婦人がおられる。上屋

設置の度重ねる陳情にも、首長は頑として

譲らずケンモホロロに黙殺されたと言う。


=宮城県本吉郡南三陸町志津川字五日町=

権力におもね弱者をないがしろにする

為政への暗澹たる思いだけが背筋に残った。













































































__________________________________

フェイスブックでも投稿しています

https://www.facebook.com/petekobayashi

0 件のコメント: