2013/11/26

大阪の広告が好きだ

よほど性に合っているのだろうか、
関西へは春の桜、夏の甲子園...と年に何度か訪れるたびに、
いつも身体がホッとしてよろこぶのが分かる。

関西。どこも好きだが、とりわけ大阪の街がいい。
なんでやろ?まいどツラツラ考えてたのだが、
そのひとつに、広告看板があることに今ごろ気づいた。

なんかこう等身大なんだなあ。
サンスポ(サンケイスポーツ)関連の電飾看板は、
まあ飽きずに、もう何年見ているだろうか。
大阪市営地下鉄、阪神電車、阪堺電車なんかで、
すでに10年ぐらいは見ている気がする。

はれやか。しとやか。まろやか。
さわやか。こまやか。はなやか。
かろやか。すこやか。にぎやか。
スポやか。ウマやか。

なんという、やか!




















ほかにも、

なごやか。しなやか。あざやか。おだやか。
なんて、やかの入るバージョンもあって、
どれも、スポやか。ウマやか。
と、見事にスポーツ紙と競馬紙誌に落とし込んで〆ている。

何とも美しい日本語の韻につい見とれてしまう。
あっ、電車が来ちまった。1本、乗り過ごそうかな。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ほろ酔い、ほろやか気分になって、
夜行バスの乗り場につながる塀づたいを歩いていたら、
京、阪、神の三都物語の"さわやか"広告ボードに出くわした。






















イラストがいいねえ。文言がいいねえ。
このくだりは、京阪神に住んでいる人間でないと、
ピンとこない、文字通り「てごわい問題」だと思うけど、
ぜひとも「いっしょにやって、解いてほしい!」と、
通りすがりの他所モンは思うのであった。

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2013/11/20

マスターズ甲子園2013@甲子園②キャッチボール編

 大会のもうひとつの華は「甲子園キャッチボール」!

元選手、兄弟で参加できる「球友編」に38ペア、
親子で出場できる「親子編」に138ペア、
夫婦でキャッチボールできる「夫婦編」に30カップルが出場。
なんと最年少2歳から〜最年長77歳まで、合わせて、
32都道府県より計206ペアが出場という一大スペクタクルだった。

いずれも元高校硬式野球部関係者(OB、OB、監督、部長、
コーチ、マネージャー)という参加資格があって、
同じ球技でも野球部ならぬ庭球部に所属していた私なぞはアウト。
どんなに甲子園キャッチボールをしたいと思えど、
ただ羨望のまなざしでシャッターを切るほかなかった。

野球の原点であるキャッチボールを夢の舞台でする。
まさしく聖地・甲子園球場こそが、
「フィールド・オブ・ドリーム」である証明なのだ。

忘れられないのが、総勢765人!のボランティアの存在。
大会の運営と夢を支えるプレーヤーとして、
開・閉会の式典、審判員、会場マネジメントをはじめ、
ブラスバンド、選手インタビュー、ボールボーイ&ガールから、
大会の記録である撮影やキャッチボールの誘導まで、
裏方として汗を流したボランティアの方々がひときわ印象に残る。

★「マスターズ甲子園」の来秋の映画化に合わせて、
本大会での撮影もスタートしていたが、
12月21日(土)・22日(日)の甲子園球場での撮影において、
多くの観客エキストラを募集しています!
http://www.masterskoshien.com
http://www.asahi.com/articles/OSK201311080146.html?ref=reca

★『輝け甲子園の星』(日刊スポーツ出版社) 次号の小コラム
「ピート小林の高校野球グラフィティー」は、
「マスターズ甲子園」がテーマの予定です。(12月中旬発売)
http://ai.nikkansports.com/archives/03/




 






















































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2013/11/18

マスターズ甲子園2013@甲子園球場①

 「いくつになっても甲子園は甲子園だ」をスローガンに、
高校球児OBによる「マスターズ甲子園2013」が
11月16日・17日の2日間、小春日和の甲子園球場で催された。

10年前の第1回大会に次ぐ、参戦ならぬ観戦である。

ナイスバッティング!ドンマイ!の声がグラウンドに響く。
高校球児さながらのヘッドスライディングもあったり...
ブラスバンドもチアガール(なんとチビッ子も)も入るなど、
夏の甲子園に負けない応援が秋空にこだまする。
爽やかで微笑ましい、もうひとつの甲子園がここにあった。

出場16チーム、744人が選手がベンチ登録して
(うち女子マネージャーが13名)、18歳から82歳!の選手が
甲子園という夢を追った、あの時の気持ちに戻っていた。

もちろん、どう贔屓目に見ても草野球のレベル以上とは
思えにくいプレーも数多く見られたが、
折に行われるプロ野球のOBたちの顔見せプレーとは違う、
ハツラツとした意気は何者にも代え難いものだった。

そんな中、最終ゲームの優勝決定戦は、
東日本代表の木本高校(三重)が西日本代表の鹿児島実業を
5ー2で下して、初代高校OB日本一に輝く。

監督の優勝インタビューの言葉がいい。
「甲子園に出るのが夢だったのに、日本一なんて。何とも言えない」

準優勝の監督インタビューもいい。
「私も入場行進で緊張した。いくつになっても甲子園は
心の支えになる。聖地ですね」














★「マスターズ甲子園」が来秋、映画化される!
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2013/11/13

「言葉も食べている」偽装食品

ブルボン小林といえば、小説家・長嶋有の別ネームだが、
朝刊の寄稿「言葉も食べている」に引き込まれた。
(11/13付・朝日新聞本社版オピニオン面)

一連のメニュー偽装表示問題について、アイロニーたっぷりに、
欲や期待を抱く人間の滑稽さに切り込んだもので、
同時に「言葉を食べている」とする捉え方が鮮やかである。

衆目がメニュー偽装に集まっているが、ばってん、
ステラおばさんのクッキー、博多天神ラーメン、
世界の亀山モデル、魚沼産コシヒカリ、リッツカールトン...
といった銘柄建てそのものを遡上にあげている点が鋭い。

ま、生来、ひもじい思いから逃れられない私は、
口に入れるものといえば、割引のコッペパンやら、
スーパーの閉店セールでありつく売れ残り品。

もっといえば、田んぼの案山子が護ってくれるお米の
おむすび(現・おにぎり)さえあれば、365日、生きていける。
五尺九寸、二十貫の体躯を今も保てるのだ。

そう、食べものに貴賤があろうはずもなく、
お百姓さんの幸を、いただけるだけ感謝である。

高級料理といえば、月に一度ぐらい奮発して訪ねる、
「サイゼリア」でいただくものぐらいので、
所詮、今の食品偽装モンダイは、別天地のストーリー。

「レトワール風オードブル ホテル菜園の無農薬サラダを添えて」
・・・なんていう、舌を噛むようなメニューには、
とんと縁がなく、気障りもストレスも生じようがないのだ。

そう、都会って、すなわち虚飾なのだから。





















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2013/11/06

「輝け甲子園の星」11月号発売中

日本シリーズの余韻もまだ冷めやらぬ中、
夏の甲子園に想いを馳せてみるのも一興だろう。

特集は「ふるさとに帰った球児たち」。
豊富な写真とインタビューによる人気の企画です。

連載コラム「ピート小林の高校野球グラフィティー」では、
"白昼夢か、なつの甲子いく"と題して、
ちょっと珍しい写真とエッセイで甲子園の魅力を綴っています。

白秋から玄冬へ。そして雄飛の青春から燃える朱夏へ。
高校野球はシームレスで巡りゆく。

お近くの本屋さんで、ぜひお手にとってご覧ください。


























「輝け甲子園の星」(日刊スポーツ出版社)
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2013/11/04

3.11の悲しみから11.3の歓喜へ || 楽天 初優勝 @ Kスタ宮城

職業野球でない高校野球や甲子園と違って、
プロ野球は極力、テーマにしないようにしてきた。
特定チームとコアなファンが存在して、
飲み屋ネタで禁物!とされるのと同類である。

スポーツの記録は破られるためにある、ではないが、
自己に果たした掟を破る日がきてしまった。
「東北楽天ゴールデンイーグルス」の歴史的な初優勝。
もはや分別を超えて触れずにはいられない。

                                            
少年時代に熱狂した西鉄ライオンズ*のシリーズ3連覇とは、
時代は違えども、感激の意味合いは違えども、
鳥肌が立つようなコーフンを覚えて、不覚にも目が潤んだ。
1950年代〜あの「神様、仏様、稲尾様」と称された
伝説の投手・稲尾を超える24連勝を樹立した
田中将大投手の存在があってこその、胸騒ぎである。
          
          ★

土曜日の朝、気づけば、やっと得た高速バスの
キャンセル席切符(観戦チケットではない!)を握って、
「クリネックススタジアム宮城」に向かっていた。
3.11以来、足繁く通っている被災地といえど、
野球場に行くことになろうとは思いもせずだった。

ゲートからほど近く、楽天イーグルスのコスチュームに
身に包んでファンクラブへの入会を誘うレディ。
垣間にふと伺った被災体験からも、ホーム球場ならではの
真摯さと熱い気持ちに思わぬおもてなしをいただく。

          ★

◎第6戦、球場外のモニター前は、1万人超のファンで、
あふれ返り、どのモニター前もすし詰め状態。
豆つぶのようなテレビ画面は近老眼の身には酷で、
頼りの百均携帯ラジオはほとんど聴こえず、
漏れ聞こえる球場の歓声は、途中から悲鳴に変わった。

◎第7戦、隣接する陸上競技場で催行された
パブリック・ビューイングへの群衆の列に紛れ込む。
銀塩カメラが載ったハスキー三脚を担いで、
半ば観戦ファン、半ば報道メディアに扮して、
モニター画面を見遣りながら、雨中のトラックを周回、
歴史的な11.3のもう一つの光景を撮りまくった。

涙雨は、田中将大投手への惜別だろうか。
おそらく最後の勇姿となる渾身の全15球の間、
タナカ・コールが杜の都にこだました。
その1球ごとに、あの駒大苫小牧のエースとして、
斎藤佑樹の早実と決勝再試合を演じた
甲子園のマウンド上の姿が瞼によみがえる。

          ★

被災地・東北に希望と勇気を感動をもたらした、
楽天イーグルスの初リーグ制覇と日本シリーズ優勝。

野球という1スポーツを超えた社会的な現象として
メディアもこぞって報道した9日間は、
東京一極集中の片棒を担いできたそしりのある
野球の報道では、稀にみることと感じた。

プロ野球の勢力図は、カクジツに変わりつつある、
と言われたきたが、それを目の当たりにして、
決定的に肌で感じたのが、2013年の結末と言っていい。

それはまた、野球という国民的スポーツを媒介に、
この国を覆い続ける"中央集権"から脱する
最大の転換点であると同時に、滞る「復興」への
確たる"狼煙"として結実する最大のチャンスなのだ。
そうしてこそ、創設時は草野球かクラブチーム
揶揄されながらも、被災地と支え合った
楽天イーグルスの苦節の9年が浮かばれるのだ。

          ★

あの痛ましくて悲しい3.11から45日後、
Kスタ開幕戦でスピーチした嶋基宏捕手の言葉が浮かぶ。
「誰かのために闘う人間は強い」
「絶対に乗り越えましょう、今、この時を」
「絶対に見せましょう、東北の底力を」

その嶋選手は、昨夜、インタビューでこう答えた。
「3年かかってしまったが、これが長かったのか、
短かったのか分からないが、この日本一を
Kスタで見せられたのは最高でした...」

おそらく、「長かった」というのは約束を、
「短かった」はチーム力を指しているのだろう。
そして、目に見えないチカラが満を持して、
東北楽天イーグルスの上に働いた、と私には思えた。

球場前でファンクラブへの誘いをされたレディ、
そして同じ境遇の方々にひとり残らず、
渇望し続けた希望がたっぷりと注がれたことを願う。

          ★

この歓びを、永く東北の方々と分ち合いたい。

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*(遠いムカシですみません) 西鉄ライオンズの黄金時代、
高倉、豊田、中西、大下、関口、河野、仰木、和田、稲尾...。
空んじたベスト・メンバーは永遠に心に刻まれている。
































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