「アメリカ人なのか、ニホン人なのか、ニンジンなのか、
キャベジンなのか...自分でも???」と口上するアーサー節が、ライブ小屋に轟いた。良寛、親鸞、サンクチュベリ、ゲーテ、
漱石、鴨長明...と洋の東西の箴言の時代に即した解釈と放射だけでも
心底をえぐりまくられ、自身の不勉強さを恥じ入る。
「日本列島十字架行進」中の北海道からトンボ帰りしての、
行進のスライドショーを交えた白熱のトークショー。
何かに取り憑かれて画一的にうごめいている!と観察する、
シャバの人間への寸鉄に富み、内省に迫りながらも、
贈られるエールは溜まった澱をときほぐし、
明日へ生きる勇気を与えてくれるのに十二分だった。
2万人弱という大震災で犠牲者と被災者に心を痛めつつ、
年間3万人の自殺者と、その10倍もの未遂者を生み続ける、
日本への憂慮と愛は並大抵でなく、それさえもズキリと痛い。
耳と心をわしづかみされたスコールのような75分、
一糸乱れぬアクロバット・トークに会場は爆笑と興奮のウズ。
ライブハウス立ち去り難く、心地よい余韻が冷めやらず...
浪速のブルックリンと言われる大阪・西成ドヤ街生まれの男から
機関銃のように放たれる、歯に衣を着せない言葉。
アーサー・ホーランド。こんな熱い男、見たことも聞いたこともない。
★アーサー・ホーランド、東京での月1のライブトークは、
10/9(火)、11/6(火)、12/11(火)...@中野・弁天と続きます。
今回、お見逃しになられた方は、ぜひ。
★『不良牧師!「アーサー・ホーランド」という生き方』
(文春文庫) 562円+税) データベースよりー
新宿の路上で「あなたは愛されている」と語り続け、
材木の十字架を背負って日本列島を縦断。
元ヤクザを集めたクリスチャン集団「ミッション・バラバ」の
生みの親にして、ハーレーに乗った伝道師。
そして今、薬物依存者救済に取り組む男。
自ら「不良牧師」と名乗る混血の五十男の半生記。
序文・松田美由紀 解説・VERBAL
0 件のコメント:
コメントを投稿